カテゴリー : 2012年 1月28日

FM局盛衰記・5

FM大阪のタイムテーブルを見たところで、軽く私の感じたことなど書いてみる。
古巣ということもあり、中途半端に情報と接している分、あまり断定的な表現を使うのは躊躇するのだが、言っても怒られないような話に限定しながら始めてみよう。


番組にはスポンサー表記をしてあるのだが、概してナショナルスポンサー(全国を対象にした広告主)は東京からのネット番組。
大阪ローカル枠で、ジョージア、タイガー魔法瓶、サラヤ、NTTドコモ、神戸屋、東映、ECCなどの名前もあるが、基本的に東京から配分されている分が多いようだ。
早い話、TFMだより、ネットだよりということになる。

JFNには、ネット体制が組まれた時から、スポンサーのテリトリー制というのがある。
ナショナルクライアントの本社があるところが、営業キーになるという決まりである。
それゆえ、FM大阪が東京のクライアントに企画を持ち込み、それが採用されても、営業キーはTFMになるのだ。(もちろんローカル枠、あるいはTFMをネット局から外す場合は可能)
逆に、例えば今金曜日に放送されている「やまだひさしのラジアンリミテッド」の提供会社、江崎グリコは営業キーはFMOということになる。
実際にはTFMの大阪支社がケアをしていたとしても、営業キー局はFMOということになるわけだ。


何のメリットがあるのかというと、全ネット局の売上が一度キー局に入ってきて、そこで各局に分配する権利が生まれるのだ。
そうすると、キー局にはネット手数料というのが各局ごとに入ってくる。
何か、せこいような話だが、全37局をネットして2000万の売上があれば、例えばその3%がネット手数料になる。
つまりネットするだけで60万円が入ってくるというわけだ。
別な表現をすれば、クライアントが地元にいるだけで権利金が入ってくるみたいなもの。
営業に熱心なローカル局には、何とも理不尽なルールだと私は思うのだが、JFNグループ各局はおりこうさんが多いのか、おとなしくテリトリー制に従っているというのが実情のようである。


営業キー局といういい方をしたが、これは制作キー局とは別だ。
やまだひさしさんの番組は制作キーはTFMである。
制作キー局の特典は何かというと、制作費が総取りできること。
だいたいクライアントから提供料をもらう時、名目上は電波料と制作費に分かれているが、払う側からすれば区別なんか存在しない。
グロスの額があるだけである。

営業キーも制作キーもある局が押さえられれば(実際TFMがほとんど押さえているが)、まず制作費をトップオフし、残りを各局に電波料として分ければいいということになる。
ネットされている局はキー局が実際にグロスでいくらもらっているかなど知りえないのだから、結局キー局になったもの勝ちなのである。
にもかかわらず、営業テリトリー制は守られていて、FMOをはじめローカル局はなかなかキー局になる機会は生まれない。
全国ネットの番組を提供したいクライアントはほとんど東京に本社を持つか、宣伝部を持っており(宣伝事業部が東京にあるローカルスポンサーは東京スポンサーと看做すらしい)、その窓口は自動的にTFMになってしまうというのが現実なのである。
私なんか、これは不平等条約みたいなものだ、破棄しろと主張していた一人なのだが、多勢に無勢というか、その制度が今も続いているのである。


ということで、今日の話はひとまず、これで。
タイムテーブルを見て感じたこと、次回も続きます。