カテゴリー : 2012年 4月18日

シリーズ ラジオの売り方(4)

放送業界のトレンドを簡単にまとめるとこうなります。

放送自体の売上は低下傾向。
各局は経費、とりわけ制作費を大幅に減らすことによって黒字決算に。
自律的に反転する要素は現在ない。

ラジオ局に至っては、赤字決算が常態化しているところもあり、放送自体の売上げが伸びることは考えられないといわれています。
ラジオ局で顕著に見られること。
社員の人件費の大幅カット、制作費の大幅カット、不要不急な支出のカット、福利厚生費のカット。
会社で出世する人は「カットマン」と呼ばれ、皆から恐れられているそうです。(ホントかな?)


ラジオの売り方というタイトルで、シリーズを始めましたが、自分で言うのもなんですが、なかなか答に近づきません。
商品として、もはや飽きられているのでしょうか。
日常用伝統工芸品の扱いをラジオが受けているとしたら、つまり老舗的価値を維持し、年配以上の方には今も愛用されていると言うような位置づけならば、なかなかイノベーションを起こして、商品を活性化させるというのは難しいかもしれません。
若者におもねると、根強い年配のユーザーが離れてしまいます。
いわゆる二代目、三代目が、今までの商売のやり方は古いと言って、新しい商品開発をし、今までの伝統を守ってきた従業員を排除、その結果、お客さんがどんどん逃げて行き、あげくに倒産・・・・。


ラジオは、こうあるべきだと、頑固に言い続ける業界大御所の出演者の方も一杯おられます。
改編の度に、そういう人たちから怨嗟の声もよく聞かれるようになっています。
ラジオは、もっと人々とコミュニケーションをとらないといけない・・・。
全体を大幅にいじれば、今までの客は逃げていく。
それでいて、肝心の新しい客の開拓は、どこもうまく行かない。
例えば関西のFM局、FM802、FMcocolo、FM大阪、kissFM、何かそのあたりでもがいているような印象があるんですよね。


FM802の方、45歳以上の方はcocoloを、それ以下の方は802をどうぞ、なんて言っておられます。
選択と集中と言う考え方からするとそれもありかなと思うのですが、何か同じようなターゲット論で長期低落傾向の音楽業界
みたいになりはしないでしょうか。
cocoloは、45歳対象のFM局と打ち出したことにより、実際どれだけの新しいリスナーが獲得できたのでしょう。
元々のcocoloのリスナーは、番組を大幅に改編することによって離れていったのは事実でしょう。
で、その代わりにそれ以上のリスナーがやってきたかどうか。
今のところ、聴取率に大きな変動はないとお聞きしています。
「Cocolo、聞きやすいよ、ぼくらにはピッタリ」と褒めちぎる50代の方を知っていますが、その人、ついこの間まで聞いていたのは802でした。
下手をすると、Cocoloの常連リスナーを逃がして、802のリスナーを半分こにしただけなんてこともありえましょう。


今のご時勢に、ラジオ局を二つも持つなんて、と心から思います。
例えばNHKみたいに、一つを従来のFM放送、もう一つを教育放送に改編し、テキストなどを発行販売して儲けるビジネスモデルにしたほうが、わかりやすいかもしれません。
とはいえ、立上げの時には、このパターンだと金かかるでしょうね。
ある程度コンテンツが増えれば再放送ということもできるようになるのですが。
それと大阪だけというのは、効率が悪すぎです。
教育放送ネットワークみたいなものが必要だし。
インターネットで補完しますか?


Cocoloは外国語放送なのですから、ハングル講座など外国語講座のレッスンとかやったらいいのではと思うのですが、そうなると聴く人減るでしょうね。
リスナーは固定化されても、絶対数が限定されます。
それでビジネスモデルが描けるか、リスナーからどれだけテキスト販売費など収入が得られるか。


とはいえ、今のように45歳だけを前に出してクライアントに提供を促すよりは、実際に人が動きそうな感じもします。
このあたり、放送局の人が、日々リスナーの感触を把握しながら、どういう番組を作れば新たな聴取習慣を作れるかを考えるしかなさそうです。
私のような、ほとんどリスナーと接していないものが、新しいラジオの売り方を提案するなど笑止千万ですな、はははは・・・。
(何か、自分で自分を揶揄してどうする。)
そういうことで、私のぼやきのような雑談を交えつつ、シリーズ ラジオの売り方、次回に続きます。