カテゴリー : 2012年 7月

シリーズ 東京一極集中の功罪~マスコミ編(3)

大阪にいた時、すごく疑問だったのが、日本テレビ系列で流れていた「ズームイン朝」。
東京で人気だというのが信じられなかったのです。
東京にキャスターがいて、そこから地方に次々ズームインしていくシステム。
関西人からしたら、鬱陶しくて仕方がない。
地方の話なんか別に聞きたくないし、また東京の話も要らない。
大阪で、朝を迎えた私に必要なのは時間の告知と、できれば大阪の地域情報。
朝の余裕がない時に地方の情報なんか聞きたくないと思っていました。


そう思う関西人多かったんでしょうね。
このズームイン朝、大阪の視聴率は悪かったそうです。
そりゃ、誰でも思うことは一緒でしょう。
だけど、何故日本テレビのこのやり方をやめなかったか、それは東京で人気だったからです。
それは平成元年に東京に来てわかりました。
あれって、地方から来た東京人にうけるんです。
自分が住んでいた地域の情報が朝から流れるのが嬉しいようです。
「忘れがたきふるさと~♪」それがテレビに映っているのです、そりゃ、見るでしょうねえ。


いや、私ですら、あまり大阪に帰らなくなると「ズームイン朝」で見る大阪は懐かしいです。
もちろん、地方からの情報を流すといっても、基本は東京目線ですから、東京人にもそこそこ人気は出ます。
東京キー局の作り方としては、まあまあ及第点だったのでしょう。


とはいえ、大阪人にはこんな鬱陶しい番組はありません。
日本テレビの番組、こういう類の番組多かったですね。
例えば巨人戦の全国ネット。
一番多いのが日本テレビ(大阪は読売テレビ)ですから、関西人からは嫌われます。
巨人の試合なんか見たくないよ。
でも、残念ながら、インターネットが普及しない時代は、それしか野球の情報を流してくれません。
仕方なしに巨人戦を見ていた人、多かったです。
地方出身の友人を除いてはですが。(四国の友人とか北陸の友人とか九州の友人とか、巨人ファンが多かったなあ、あの頃は。)
多局化の時代になり、ネットの時代になり、やっと大阪から巨人の試合が消えてくれました。
わかればいいんだよ、当局の地上局も、どれだけ今まで迷惑をかけてきたか、ちょっと反省しろよ。


東京目線の全国ネット番組、本当嫌われます。
東京の文化こそ日本の文化だ、東京で流行しているものこそ、全国で流行しているものだ、みたいな考え方、何故するんでしょうね。
やはり、先日私が書いた「憧れて東京にやってきた地方人には、東京文化についていくので精一杯。だから東京の文化だけで全てを済ませようとする。マスコミ人なんて、半分以上が地方出身者。東京イコール全国の考え方になるのは仕方がない。」なのでしょう。
分っている人はわかっていると思います。
東京目線で日本の文化を語ることの弊害を。
でも、キャッチアップ的に今まで生きてきた業界人には、東京=全国という方法論しか思いつかなかったのです。
多局化とインターネットの洗礼を受けて慌てふためいても、新しい方法論なんか考え付かない。
東京のマスコミ、そのあたり多分だいぶ自信を失い始めているのではないでしょうか。
画面上は今まで同じことをやっていますが、内心、いつまでこのやり方が続くのか、戦々恐々としているのではないでしょうか。


東京一極集中、多分、もうそろそろ限界が来ているというか、耐用期間が過ぎ始めているのかも。
自民党が制度疲労を起こしているということは、政権交代する前によく言われました。
でも、そんな疲労などないはずの民主党が、たった3年で破綻しかかっています。
政党が制度疲労を起こしていたのではなく、官僚機構が制度疲労を起こしていたのではなかったか。
その元は、ひょっとしたら、東京一極集中という行政形態ではなかったのだろうかと。
変えないといけないのは、そういった東京一極集中の構造だ、そう思い始めている人が増えているのではないでしょうか。


橋下大阪市長が支持されているのは、結局その構造の弊害を人々が自覚しはじめたからだと思うのですが、いかがでしょうか。
ということで、ちょっと制度としての東京一極集中に疑問を投げかけて、また次回へ。
皆さんからのコメント、メール等、お待ちしていますね、待ってます。



シリーズ 東京一極集中の功罪~マスコミ編(2)

東京一極集中の功罪、その2回目です。
概論から始めるのではなく、私の経験から始めたいと思います。
話していく中で、演繹的にその功罪が浮き上がればいいかなと思っていますが、どうなるのか私にもわかりません。
ある人から、頷きまくりでしたとツイートいただきました。
とても嬉しかったし、そう思うのは私一人ではないということを実感しました、どうもありがとう。


さて、前回は東京のマスコミが、地方のことを知らずに情報を流す傾向があるというようなニュアンスの話をしました。
東京のマスコミ人、偏見かもしれませんが、あまり東京土着の人は少ないようです。
青春時代に地方にいて東京に憧れ、またマスコミ業界に憧れ、何とかマスコミ人として認知された時に、ふとこう思うのではないでしょうか。
「私のように東京に憧れている若者たちに、東京がどれだけすごいか伝えないといけない。」
ホント、大きなお世話。


思うんですよね、自分が憧れた分を何とか今の世代に還元させようとする人達。
これが東京に生まれて育ったら、こんな発想するはずないのです。
東京をありのまま語るだろうし、東京以外の価値観もあるのは当然なのだから、一律に東京の価値観を押し付ける形にしてはいけないと自覚するでしょう。
これが地方から来て東京絶対主義になったマスコミ人は、そんな配慮は無用と思うようなのです。
東京はすべてでいいのだ、地方を考えたところで碌なものはない、大阪人が何かごちゃごちゃ言うようだが、あんな下品な奴らはほっておけ、とか。
ほんと、下品で悪かったな。


私は、FM大阪東京支社に赴任してきたのが平成元年、その後、TFMに出向したり、演劇の制作会社に移ったりで、ずっと東京都民の24年間。
よく言われるのが、未だに基本的に大阪弁。
いえ、私はこれでも皆さんがしゃべっている言語に合わせているつもりなのですが、ある程度の権威を持って喋る癖があることから、どうしてもネイティブな言葉が混じるようです。
「あほか、もうちょっと考えてもの言え、われ、なめとんか!」
ま、そんな相手をビビらす言葉は、滅多に使いませんが。(たまに、つことんのか!)


演劇の制作会社、元々は大阪で創業した会社なのですが、業務の都合で東京へ。
半分は大阪人なのに、みんな標準語をしゃべっていたようです。
ところが、私が加わって、大阪弁をバリバリ使うものですから、いつのまにか社内の公用語は大阪弁に。
大阪人以外のメンバー、全員生粋の江戸っ子ばかりだったのですが、何故か大阪弁に寛容、時々は慣れない大阪弁を交えて会話したりして、なかなか面白かったです。
つまりは、彼ら江戸っ子は、東京弁以外知らないわけですから、私たちの大阪弁に対しても寛容になるわけです。
へえ~、面白い表現だね~すごいね~、なんてことをね。

問題は、地方から出てきて、東京弁(彼らにとっては標準語)を必死で取得した連中。
彼らは地方の言葉もしゃべれますし、東京弁も何とかしゃべれるようになりました。(しかも、東京にいては地方の言葉を喋るのを何故か躊躇する)
そこで、大阪弁のシャワーを受けると何か怒りモードになったりします。
何故、東京に出てきて、大阪弁を喋るんだ、ちょっとは遠慮しろ、みたいな。
わかる気はするんです、東京にきたら東京弁をしゃべるのが普通だろう、それ以外の言葉を使うなんてどうかしている。
しかも、大阪弁というと、怖いというか、暴力団のイメージと重なったりする。
先日、モーニング娘。の石川梨華ちゃんが、ある時後輩の加護ちゃんに泣かされた話をしていました。
何かの拍子に、奈良県出身の加護ちゃんが思いっきり関西弁でまくしたてられ、怖くなって泣いちゃったそうなんです。
やっぱり、どす利いていたんでしょうね。
大体、関西弁をしゃべると女性は特にトーンが低くなります。
あの清純派の沢口靖子さんも、標準語を喋っている時は、やや高いトーンなのですが、大阪弁になると太い声になったりします。
カーネーションの尾野真千子さんも、「あほか、ぼけ」という時の声は腹の底から響きますが、普段東京で話す時には、口先だけを使った爽やかな言葉が出てきます。
ほんま、不思議な話やないですか~。


何か、東京一極集中の話じゃなくて、大阪弁の話になってしまいました。
いえ、いいんです、わかっていただきたいのは、江戸っ子は、東京弁をしゃべるのは当たり前なので、地方の言葉に対して、何も対抗意識は持っていないということ。
むしろ、人によっては大阪弁をしゃべることに憧れたりします、ま、それだけ精神的余裕を持っているということです。
ところが、東京に憧れた地方人は、その余裕がありません。
東京弁をしゃべるのに必死だった時代もあり、地方の言葉に対する包容力まで手が回らないのです。
そうです、東京に出てきて今マスコミで働いている連中、地方のことまで考える余裕がないのです。
だから、東京のことを語るので必死。
邪魔くさいから、東京の価値観を押し付けて、それですべてOKなのだと信じようとしているのです。
地方で、番組が放送されようとどうしようと、地方に合わせる気なのだありません。
また地方の番組をそのまま流す気など、ありません。
そんなことをしたら、何のために苦労して東京に出てきて、マスコミ人になったのかわからなくなります。
一生懸命東京に合わせようとした努力、それは並大抵ではなかった、なのに、地方の番組をそのまま流されたんじゃたまらない。


さて、地方から出てきて東京で働いているマスコミ人の皆さん、私の指摘で当たっていますでしょうか。
バカも休み休み言え、かもしれませんね。
こんな話を、私は適当に、本当、適当にこれからも書いていくつもりです。
関西出身の戯言だとでも思って、しばらくお付き合いください。
多分、珍しい発想だなと思うはずですよ。



東京一極集中の功罪~マスコミ編

来年、大阪で開かれる食の博覧会(食博・大阪)に、いくつかの企画を提案するため集中的に作業をしておりました。
やっとプレゼンが昨日で終わり、久しぶりにブログに時間が使えそうです。
後は、提案した企画が完全にOKになるかどうかが気になりますが、手ごたえはあった気がします。
2013年のGW、インテックス大阪で11日間行われる2013食博覧会・大阪、御期待下さい。


さて今日から新しいシリーズを始めます。
「東京一極集中の功罪」、そのマスコミ編です。
7/11のスポーツ報知に辛坊治郎さんのコラムで、先日残念ながら死んでしまった上野のパンダの赤ちゃんのことが取り上げられていました。
どうにも違和感がして耐えられないと次のように書きます。

この出産、全国紙の1面に写真入りで伝えるほどのニュースでしょうか? 週末に東京へ行く機会があったので、この素朴な疑問を口にしたら、こんな答えが返ってきました。

 「辛坊さん、日本で初の自然妊娠のパンダですよ。こんなにめでたい話はないじゃないですか!」

 これは間違いです。和歌山のアドベンチャーワールドでは、既に12頭のパンダが生まれていて、そのうちの多くが自然妊娠です。

 つまり日本初じゃなくて、単に東京初というだけなんですが、どうも関東に住む人たちは、東京初なら日本初だろうという思い込みがあるようなんですね。赤ちゃんパンダくらい白浜に行けばいつでも、それもムッチャかわいい双子が見られるのに、東京の人はそんなことも知らずに上野のパンダで大騒ぎ。とっても違和感があります。

他にも東京ローカル番組だった「ちい散歩」を、地井武男さん死去の時に全国ニュースで誰でも知っているかのように放送する無神経さを述べ、東京の常識が全国の常識だと勘違いしているのではと氏は嘆いています。


これは大阪と東京にほぼ半分ずつ住んでいる私も実感することです。
東京のマスコミ人は、東京で流れている放送は全国でも流れていると勝手に思い込んでいるようです。
キー局のゴールデンのバラエティ番組で、番組対抗なんちゃらかんちゃらというのがありました。
そこに出てくる番組ですが、全部が全部、全国ネット番組ではなかったりします。
ネットしている局もあるのでしょうが、地方の主要局(大阪とか名古屋とか)では全く流れていない。
つまり、視聴者にはその番組へのシンパシーも、出演されているタレントへの思い入れもありません。
なのに、番組はそういうものが当然視聴者にあるものとして進行。
知ってて当然、知らん奴は田舎者と蔑んでいるのではと思わないでもないのです。
東京が頂点にあるのが前提、その頂点から流れるものは、下にある各局に届くのは当たり前という考え方なのでしょう。


困った人たちだなあと私は思います。
地方の状況がまるでわかっていない。
東京のために作るのが基本で、それがたまたまローカルでも流れている。
とにかく、まず手近の東京で受けないといけないと考えて作っているのかも知れませんが、何かセンスにかけている気がして仕方ありません。
だから、上野のパンダの話を、ワンアンドオンリーな事象だと勝手に勘違いしてしまうのです。
後で、和歌山に12匹パンダがいると指摘されたら、そんな田舎のパンダなんか見に行けないじゃないですか、やはりパンダは上野にいてこそ、パンダじゃないですか、などと屁理屈をこねかねません。


東京の価値観がすべて正しい、地方の価値観を言われても対応のしようがないと顔に出ていたりします。
ま、内心困惑しているのでしょうが、今更考え方は変えられないのでしょう、きっと。
私は、先日テレビ東京の「アド街ック天国」についてこうツイートしました。
「アド街ック天国というテレビ東京の番組がある。あれって、何考えて全国ネットでやっているのか。スポンサーの日産があれでいいと言っているのか、それとも枠買い切りの代理店がそう思っているのか。どう考えても東京の片隅の町情報、全国の人には無縁としか思えないが。」
共感して下さる人が多かったのか、一杯りツイートしていただきました。
地方の人、多分迷惑じゃないですか?あんな地域を細分化して、その中の目立つ店を毎回何だかんだと理屈をつけて紹介されても。
そんな店、地方の人間がいつ行けるんですか、第一、しばらく経ってから行ったとしても、本当にその店、存続しているんですか?


そんな目くじら立てなさんなよ。あれは旅番組で温泉宿を紹介しているのと一緒。
ひととき行った気になればいいので、本当に行ったら幻滅するなんてことあるじゃないですか。
つかの間の夢を見れれば、地方の人は納得するんですよ、みんな東京に憧れているんですからね、あなたもそうだったでしょう?


東京をリスペクトする気はもちろんありますよ、日本の中心地ですからね。
でも、悪いけど憧れたことなどないですね、一体何に憧れを感じろと言うのでしょう。
むしろ、憧れとともに上京し、そこに染まってその憧れを押しつける側になった連中が鬱陶しくてたまりませんね。
何を考えて、俺たちを憧れろ、見たいなスタンスでいるんだろうと不愉快でならないというのが本音ですね。


そういうことで、東京一極集中の弊害~マスコミ編、どんな話が展開するか、ご期待いただければと思います。
私も、自分ながらとても楽しみです。