カテゴリー : 2012年 7月

ラジオを売る~あるクライアントとの会話

あるクライアントにラジオの魅力を語った。
代理店の方からの依頼、ラジオをどう使えばいいか話をしてほしいとのことだった。
新製品をどう売るか、そのあたりを重点的にということだったので、私は次のように説明した。


まず新製品をどの層にどうリーチさせるかが重要です。
例えば、顧客を1万人獲得したいと思えば、せめてその10倍、10万人に商品の存在をリーチさせることが必要でしょう。
そのために選ぶ広告メディアは何か。
テレビという選択はもちろんあります。
しかし、テレビの場合、10万人どころか100万人、1000万人にリーチすることもありえます。
10万人にリーチすればいいのなら、テレビはオーバースペックになります。
そこまで費用をかける必要はないということです。


じゃ、10万人に商品の存在を伝えたいと思えば、どんなメディアが最適なのか。
多分、それは雑誌、またラジオではないかと思うのです。
新聞の選択は十分にありえますが、それは費用次第でしょう。
最近、新聞の広告費が値崩れしてきているので、リーズナブルな提案がなされれば採用はありえます。
しかし、いつでもどの広告面でも安く売られているわけではない、いうなれば相場が不安定なので、コンスタントに出稿されるつもりなら、雑誌又はラジオをお勧めします。


雑誌は、既にターゲットが限定されています。
そのターゲットと商品がピタリ合うと判断すれば、雑誌をお使いになるのがいいでしょう。
もし、そのあたり、ターゲットが完全にセグメントされていない場合は、ラジオの方が男女別年代別のアバウトなターゲット設定ができますから、ラジオを選ぶのもありかもしれません。
これらは、広告費としては比較的安価です。
ラジオにレギュラー出稿されているクライアントは、ラジオが費用のわりに効果があると認めておられるから、今もラジオをお使いになっていると私は思います。


ラジオは聞かれていない、特に若者はラジオそのものを持っていないと言われています。
そういう側面は否定しません。
若者云々は、少し前の深夜放送が華やかだった頃と比べてのことだと思います。
前は若者をターゲットにしたクライアントからの出稿が目白押しだった。
今は、そういうスポットを流したところで、反応はないという言い方をされる人もいます。
でも、それは比較論なのです。
何の反応もないことはありません。
若者向けのラジオ番組を流せば、メールでもツイッターでも多くの若者からの反応が返ってきます。
今では、インターネット放送のradikoもあり、スマートフォンを使ってラジオを聞く層も多いのです。


話を戻しますと、1万人の顧客をつかみたいと思えば、ラジオが一番最適なメディアだと思います。
それは費用対効果を考えてです。
ラジオ+雑誌、それにネットを加えて、たまに新聞、そういう戦略でも十分、顧客はつかめます。
ただ、その数を10万、100万と言われれば、ラジオにはそこまでの広がりを作る力はないかもしれません。
だから、要は売り手側がどこまでを望まれるかによると思います。
何でもかんでもテレビというのはどうんでしょう、それが安ければいいですが、果たしてそこまで費用をかける必要があるかどうか。
テレビというのは、底引き網で長い距離をさらっていくようなものです。
ラジオは、カツオの一本釣りに近いでしょうか。
はまればでかいと思いますし、顧客の引き寄せ方もセンシティブです。
しかも底引き網と一本釣りでは、費用がちがいます、そう思われませんか。


ラジオ、今一度、選択肢の中に加えてみませんか。
顧客をごっそりつかもうとするか、優良な顧客を選別して囲い込むか。
どうぞ、クライアントの皆さまのニーズに合わせて、広告計画をお作りいただければ幸いです。
今日は、お時間いただきありがとうございました。


クライアントは、ラジオにそんな力があるのか、私は実感できないなとのことだった。
一緒におられた方は、車の中で聞いているとか、J-WAVEをよく事務所で聞いているという話ですよ、とフォローしていただいた。
だから、一度使ってみたらという話にはなったが、結論は出ずじまい。
後、2~3回、お話する機会があれば、相手も根負けして「じゃ、1回ぐらい。」という話になるかしれない。
ラジオ、効果が出るのにも時間がかかるが、クライアントを説得するにも時間がかかるのだろう。
文字通り、ラジオ=漢方薬ということだ。
さて、このクライアントがラジオを最終的に選んでくれるのかどうか、効果が出てくるのを諦めずに待ちたいと思っている次第。