カテゴリー : 2014年 6月6日

ラジオ局の決算情報

又々、久しぶりのブログ更新。
期待していただいている方も、大勢おられると思います、まことに申し訳ないです。
しばらく、言い訳を書き連ねたい気分もあるのですが、読まされる方には迷惑だと思うので、興味のある方は個人的にメールでもください。


さて、今回は出そろったラジオ局の決算情報をまとめてみたいと思います。
放送局の方から、直接情報をいただいたりもしているのですが、一応業界紙の情報を元にこの1年間のラジオ局の動きをフォローしてみたいと思います。
まずは、私の出身局、FMOから。
連合通信によれば以下の通り。

当期の売上高は22億82百万円(前期比101・8%)、営業利益4百万円(27・8%)、経常利益15百万円(54・0%)、当期純利益14百万円(54・4%)となった。

名目上の売上は上がっていますが、利益率は相当減っています。
何とか黒字決算を作ったという印象でしょうか。
上がる材料はほとんどありませんから、この1年も苦戦が続くでしょうね。


次にFM802の数字です。

当期の営業収益は30億57百万円(前期比90・4%)、営業損失83百万円、経常損失73百万円、当期純損失1億28百万円となった。

売上で3億余り減っています。
FMcocoloを吸収した結果これでは、経営陣も頭が痛いことでしょう。
キャッシュフローが最低でも20億以上あるはずと勝手に推測しておりますので、しばらくは問題はないでしょうが、ラジオ業界の今後の展開が見えにくい現状では、打開策もなかなか考えられないかもしれませんね。


ちなみに、OBCの数字もあったので、ご紹介。

当期の営業収益は19億48百万円(前期比2・2%減)、営業利益19百万円(55・3%減)、経常利益22百万円(45・9%減)、当期純利益10百万円(45・9%減)となった。

う~ん、どうなんでしょう、辛うじて黒字決算を作ったという印象もありますねえ。
radiko関連を意識した番組編成もあまり考えておられないようなので、しばらくはボチボチうまくリスクを回避しながら経営を続けられるのだろうなと拝察いたします。
産経新聞がバックアップするといっても、限度があるでしょうし。


さて、大阪ローカルのラジオ単営局の数字をとりあげましたが、東京のラジオ局はどうでしょうか。
まずは、民放FMの雄、TOKYO FMから。

当期の個別の経営成績は、売上高149億64百万円(前期比2・7%増)、営業利益11億43百万円(6・6%増)、経常利益12億36百万円(2・2%増)、当期純利益7億24百万円(3・4%増)となった。

きわめて安定的な決算数字ですね。
いつも感心するのは、TFMの商売のやり方です。
とにかく新しい事業に取り組む時、TFMは自分たちの出費をなるだけ最小限にして、他から調達してくるのが抜群にうまいのです。
JFNというネットワークを構築するに際しても、金銭的に系列局をフルに利用していましたし、ミュージックバードもNECやトヨタ他からの支援を受け、デジタルラジオの時はKDDIに制作費のほとんどを出していただいたりという風に。
そして、今全国にV-Lowマルチメディア放送を展開するにあたっても、多くの企業から資本参加してもらったり、事業に協力してもらったりしています。
結局、演出力があるのです、自分たちがどれだけ時代を動かしているか、そのアピールが本当にうまい。
そして、その事業が例えうまく行かなくとも、その被害は最小限にとどめ、TFM自体を不安定にはさせない、その結果が、こんなラジオ不遇の時代にあっても、好決算の数字をはじき出すことができるということなのでしょう。
この局の目下の課題は、V-Lowマルチメディア放送ですが、さて果たして国から認可が下りるかどうか。
AM局も色々動いておられるでしょうから、すんなりとは行かないみたいですね。


さて、J-WAVEです。ここは、ちょっと完全に壁にあたっているみたいですね。

当期の営業収益は46億36百万円(前期比102・1%)、営業損失2億14百万円、経常利益3億4百万円、当期純利益2億24百万円となった。

2012-12-8の「J‐WAVE12年度中間決算3期連続赤字~文化通信」というタイトルでブログにJ-WAVEの苦悩を書いていますが、基本的にはその延長上から逃れられていないようです。
聴取率的には、毎回そこそこの数字を出しているにもかかわらず、それが売上に結び付かない。
大阪のFM802と同じで、要は従来のビジネスモデルでは限界があるとしか思えないのですが。


あと、LFとQRをご紹介。

LF:当期の経営成績は、営業収益183億60百万円(前期比4・4%減)、営業利益1億47百万円(46・4%増)、経常利益62百万円(66・0%減)、当期純損失6億91百万円となった。

QR:当期の売上高は76億39百万円(前期比1・3%減)、営業損失5億49百万円、経常損失69百万円、当期純利益1億68百万円となった。

LFは持ち前の営業力で何とか持ちこたえているという印象、QRは今期何とか久しぶりに純利益を黒字にしたようですが、相変わらず、これでよく持っているな、というのが私の率直な感想ではあります。


本当に、ラジオ局、よくこれでもっていますね、総じて。
どこも、それなりの歴史があるので、簡単には倒れませんが、その足場は相当に揺さぶられています。
今日は長くなるので、そのあたりは又別の機会に。