過去のブログより~反対する人たち

過去のブログより、プロデューサー関連の話を再掲する。
ミュージカル「赤毛のアン」を企画したのは、1990年夏ごろ。
東芝提供の「大晦日オールナイトライブ」を企画し成功させた次の年である。
私が東京支社にいたのは、考えたらたったの3年。
その間、本当に多くの番組やイベントに関わった。
今後、そのあたりを少しずつ紹介するつもりだが、今回は9年前に私が書いたペンギンノートでその一端を公開する。
では、また最後に。

反対する人たち
2002-11-14 19:14
会社内で新しいことを始めようと思ったら、関係者をだますしかない。

今日、ある人とそんな話をした。

新しい事業と言うのは、そのまま話したのでは反対者が出て来て絶対に認められない。
反対者を説得することほど無駄な作業はない。
何故なら反対者の反対は、たいていの場合反対の為の反対であり、説得されるようなものではないからだ。

私も放送局時代、そんなことがよくあった。

一番印象に残っているのが、東京支社に来てプロデュースしたミュージカル製作の時である。

東京に赴任してから2年目、そろそろ億単位の仕事がしたくなった。
大阪では、できて1千万とか2千万ぐらいの仕事。
やはり、東京にいる以上、全国的な額の大きな仕事をしたいと思ったのだ。

で、その頃、ひょっとしたらブームが来るかもしれないと思った「赤毛のアン」をミュージカルにすることを思いついた。
カナダからの映画が静かなブームを起こしはじめていたからだ。

しかも、「赤毛のアン」は女の子にとっては、永遠の憧れであることは子供の頃から感じていた。

「赤毛のアン」なんて男にとっては全く興味がない話だということもよくわかっていた。
私の周りの男性は、そのタイトルは知っていても、ストーリーを知らない連中ばかりだった。

だから、社内で「赤毛のアン」をミュージカル化するなんて言っても、何を馬鹿なことを言っているんだという反応しかなかった。
そんなものに、スポンサーなんかつくものか。

おまけにその時の冠協賛スポンサード費用は2億弱、私が何を言っても社内では馬耳東風という感じだった。

ところが、そのミュージカルに某保険会社から引き合いが来た。
担当者が女性で、何となく「赤毛のアン」ブームがやってくるという予感がその人もしたそうなのだ。

2億弱の金等、安いものだったのだろう、話はとんとん拍子に進むかに見えた。

ところが、ここで起こった反対論。
それのほとんどは、社内からだったのである。

売れるわけないとたかをくくっていたのに、何と売れた。
そうなると、反対論が表面化したというわけだ。

放送局が、そんなこと(ミュージカルの製作)をしてどうするのだ、責任はすべて放送局に来るのだぞ!(そんなの当たり前だが)

失敗したらどうする?その責任は誰がとる!(失敗したら誰が責任をとるのかは、組織だったら極めて明瞭のはずだが)

年間のイベントスケジュールにそんなのは入っていない。(新規の仕事をしてはいけないのか?)

今迄つきあっていたイベント会社からクレームが来ている(何じゃそりゃ???)

思い出すだけでも、笑いそうになるような反対意見ばかりが雲霞のように押し寄せて来た。

しかし、そんな反対論がいくらあっても、もう既に売ってしまったものはしかたがない。
反対の人は、御自分でスポンサーを説得して来て下さいと言い返す私達。

そう、売ったもの勝ちなのである。

できるとか、できないとかはどうでもイイのだ。
そんなことを言っていたら、おそらく新しいことは何もできない。

新しいことをやる時に、100%の自信なんて誰も持っていない。
できるかどうかはわからない、でもやるのだ、それが仕事というものだ。

できるかどうかわからないなら、やるなというのが反対派。(たいていこういう連中が経営者側にいたりする)

ま、こういうせめぎ合いの中で、会社というのは弁証法的に発展したり衰退したりするのだろうが。

しかしまあ、この後も色々と社内の責任者にはいびられた。
そんなのその段階では出せないような資料を早急に出せなんていうし、わざと赤字になるような金の使い方をして、プロデューサー(つまり私)を困らせようとするし。

何で社内の敵と戦うのに力をそがないといけないのだ、とぼやいたものだ。(敵は外にいくらでもいるのだ!敵を間違えるな!)

ミュージカル「赤毛のアン」は本当に色々私のプロデューサー修業に役立った作品だった。
これも、詳しいことはまだ生々しいので書けないが、小説にしたら、そこそこ面白い読み物になることはうけあっていい。

思い出したのだが、その頃、よくある上司が言っていたことがある。

君たちは何をしてもかまわない。ただし、絶対利益が出ることが前提であることを忘れるな。

アホ上司の典型である。
絶対利益が出る仕事だけやってたら、仕事なんかその内なくなるわ。
新しいことが一切できなくなるということにこの上司は全く気がついていない。

新しい仕事をとって来た営業マンにこういう連中は言う。

その仕事はもちろん利益を出すんだろうな?

考えても見よう。
利益の出る仕事ばかりやっていて、利益が出る出ないの区別がつくと思うのか?
失敗するから、成功があるのである。
成功ばかりあったら、失敗が何かわからないではないか。

どんどん仕事を取ってこい、利益の出ない仕事をとってきたと思ったら、今度はその仕事で何が何でも利益を出せ、それが攻めの営業というものだ。

私ならこれぐらいのことを言うだろう。
利益の出ない仕事なんかするな!という馬鹿上司は今も一杯いる。
自分の乗っている船が沈み始めているのも知らないで。

バカは死ななきゃなおらない・・・

ただし、失敗するのがわかっているような仕事ばかりする奴もたまにいるので、一概には言えないことも多いようだが、



他人の不幸は蜜の味という。
とにかく反対するものたちは、他人の不幸を内心欲している人たちでもあるのではないかと思わないでもない。
成功するものを妬む心理というか。
多分、そういうものもどこかに勘定に入れておくのが、プロデューサー心得の一つではないだろうか。
鬱陶しい話ではあるけれども。




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