シリーズ ラジオの生きる道(12)~FM Cocolo の再生

3月も終わり、ラジオの世界では明日から4月改編がスタートします。
「シリーズ ラジオの生きる道(7)~問いかけに答えて」で取り上げたFM Cocolo、大阪南港のWTCのスタジオを引き払い、FM802に文字通り引越しと相成りました。
当然かもしれません。
もはや、WTCの事務所賃貸料を払い続ける理由はFM802にはないでしょうから。
内部のことは私にはわかりません。
しかし、FM Cocoloを新しく抱え込み維持するのは、今のご時世では相当きついと思います。


ある関係者の方の話ではFM802には4つのスタジオしかないそうです。(私も少し前にお邪魔したことがあるのですが、スタジオの数までは知らなかった。)
で、そのうちの1つをFM Cocolo専用に、あと1つを共用するというプランを語っておられました。
スタジオ管理の方、現場の方、さぞ大変でしょうね。
802にしてもFM Cocoloにしても、基本編成は自社制作です。
24時間の番組×2を4つのスタジオで回す、相当無理があるだろうなと推察されます。
FM大阪なんか、半分近くはJFNのネット番組なのに、スタジオが何と5つもあります。
それでも、スタジオがないと言っているスタッフがいるのですから、802はどうなるのでしょう。
全部、生番組にすれば、まあまあ回りそうな気もしますが、録音番組一切なしで出演者は回るのでしょうか、ちょっと気になります。
ま、マルビルのスタジオで放送している番組は多分このまま続くでしょうし、東京のスタジオで収録している番組もあるみたいなので、うまくバランスをとれば何とかなるのかもしれませんが。


しかし、802の方、今回の選択を今はどう思っておられるのでしょう。
関西電力、それに大手代理店の動向も気になりますね、何かフォローしてもらえるのでしょうか。
FM Cocoloって、月の制作費は2000万ぐらいでしょうか。
年間にして2億4千万、5億程度の売上があれば、何とかなるような気がしますが、営業部隊は802もCocoloも売らないといけないのですから、さぞかし大変でしょう。
何しろ商品が微妙に違うのですから、こちらをプロモーションした後、気分を変えて別のプロモーション。
本当は担当を変えて、802担当、Cocolo担当となるのが、一番すっきりするのですが、営業マンをそれだけ揃えるのもなかなか難しいような気がします。
いえ、よく知りません、ただそんな気がしただけですので、不正確なことを言っているようでしたら訂正させていただきます。
でも、これがTVとラジオの2波を持つのなら、まだ営業方針も立てやすいというか、シンプルになるのですが、ラジオ2波だとどんな方針になるのでしょう。


Cocoloは45歳以上を対象、802はそれ以下という話をあるインタビューで責任者の方が答えておられました。
こういう考え方、それ自体は大変面白いのですが、それに対応するマーケット戦略が語られていません。
代理店の方なら思うでしょう。
そんなマーケット、どこにあるの?と。
これから作るというのは、なかなかの作業です。
毎日放送していれば、自然とそういうマーケットが生まれるなんてこと、考えられないのはもはや自明でしょう。
私のイノベーション理論からすると、45歳以下をリードするイノベーター、以上をリードするイノベーターという存在をイメージできません。
そういう年齢で分ければ、確率を半分以下にするだけではないかと思うのです。
混沌の中から、45歳以上のイノベーターが生まれるのは構わないのです。
ただ、局側が思いつきで、年代層を割るというのは、自ら可能性を減じてしまうのではと心配してしまいます。


かつてはラジオ局主導でも、人々は動きました。
ラジオ局がそれだけリスナーのニーズに敏感で、それにうまく対応できた結果だったでしょう。
でも、もはやラジオ局側にその条件は希薄です。
リスナーも、イノベーター層はラジオから離れています。
前は、ラジオ局側が何も言わなくても、ユーザーがラジオを支えてくれました。(代理店の方もそうですし、クライアントの方もラジオのヘビーユーザーとしてラジオのマーケット開拓に協力してくれていました。)
今は、それを期待してはいけません。
ラジオは原点に立ち返り、今何をユーザーは望んでいるか、もう一度ラジオのマーケットを活性化するにはどうしたらいいかを真摯に考えるべき時なのです。


そういうことで、明日からCocoloは南森町のスタジオで再出発します。
これをきっかけに、ラジオがまた人口に膾炙するようになることを祈念してやみません。

Cocolo 파이팅!(ファイティン!)



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